遠藤功二(えんどう こうじ)
1級FP(1級ファイナンシャルプランニング技能士)
CERTIFIED FINANCIAL PLANNER、経営管理専攻修了(MBA)
三菱UFJモルガンスタンレー証券、オーストラリア・ニュージーランド銀行にて延べ1,000人以上の顧客の資産運用アドバイスを担当。 現在は独立系FPとして、投資に限らずライフプランニング、保険、住宅などの幅広い分野で相談、講演、執筆業務に携わる。
インターネットとスマートフォンが普及し、パソコンやスマートフォンで銀行取引を行うのが当たり前の時代になりました。すでに住宅ローンはスマホで申し込むのが当たり前の時代と言えます。
さらに時代は進み、AIを利用した住宅ローン審査も定着しています。そうした時代の流れもあって、今、ネット銀行で住宅ローンを借りる人が大きく増えました。
例えばauじぶん銀行は、ネット銀行の中でも住宅ローンの残高を大きく積み上げてきた1行です。
一般的に、店舗を持たないネット銀行は銀行サービスを提供するための店舗費や人件費といった経費がかかりにくいので、その分、預金やローンの金利を良い条件で提示できるとされています。実際、住宅ローンも、ネット銀行は手数料や金利などの諸条件が対面型の銀行よりも有利な傾向があります。
たしかに、ネット銀行の住宅ローンは、金利やサービスなどの融資条件が有利ですが、ネット銀行の住宅ローンはけっして万能というわけではありません。どんな住宅ローンにもメリットやデメリットが存在するように、ネット銀行の住宅ローンにもデメリットがあります。
もちろん、ネット銀行の住宅ローンの中でも人気が高いauじぶん銀行の住宅ローンは、様々な住宅ローンの人気ランキングでも上位で、デメリットよりもメリットが上回っていると言えます。実際、住宅ローンの残高も順調に増えていて、利用している方が非常に多い住宅ローンです。
それでもデメリットや注意点は必ず存在しています。
この記事では、ネット銀行の中でも比較的人気の高いauじぶん銀行について、デメリットや落とし穴になりそうなポイントを中心に解説したいと思います。こちらのサイトでもより詳しくデメリットを解説しているので合わせて参考にしてください。
目次
auじぶん銀行とは
auじぶん銀行は、2008年に「じぶん銀行」として誕生したネット専業銀行です。スマートフォンがまだ広く普及する前から、アプリ完結型の金融サービスを志向し、「スマホ銀行」というコンセプトを掲げてきました。現在では口座管理や振込、住宅ローン申込みをスマホで行うことは一般的ですが、その流れをいち早く具体化した存在と言えます。
住宅ローン分野でも、進化のスピードは早いものでした。創業当初は三菱UFJ銀行の住宅ローンを代理販売する形でしたが、2015年12月からは独自商品を本格展開。以降、au経済圏との連携による金利優遇、がん保障や全疾病保障を組み込んだ団体信用生命保険の充実、ネット専業ならではの低コスト運営を活かした金利水準などで、30代・40代の現役世代を中心に利用者を拡大してきました。
2026年現在、住宅価格は依然として高水準で推移し、建築コストや物価上昇の影響も続いています。その結果、「頭金ゼロ」や「諸費用込み」の借入を選択する人は珍しくありません。auじぶん銀行は諸費用(印紙税・登録免許税・司法書士報酬・事務手数料・火災保険料・仲介手数料・引っ越し費用など)を含めた融資にも対応しており、自己資金を温存したい世帯にとって柔軟な設計になっています(諸費用のみの借り入れはできません)。
さらに、審査申込みから契約、借入後の残高管理、繰上げ返済までスマホで完結できる点は大きな強みです。来店不要、書類郵送の手間も最小限で済むため、共働きや子育てで忙しい世帯にとっては時間的コストを抑えられます。一部繰上返済の手数料は無料のため、家計状況に応じた機動的な返済戦略を立てやすいのも特徴です。
一方で、ネット銀行ゆえに店舗窓口での対面相談は基本的にありません。住宅ローンは数千万円規模の長期契約です。商品説明はオンラインで完結しますが、自身の収支バランスや将来設計に不安がある場合は、ファイナンシャルプランナーなど第三者の専門家に相談することも有効です。
スマホ完結という利便性と、経済圏連動型の金利設計を武器に進化を続けるauじぶん銀行の住宅ローンは、これから住宅購入を検討する世代にとって有力な選択肢の一つです。ただし、表示金利の低さだけでなく、優遇条件の継続性や総返済額まで踏み込んで比較することが、後悔しない住宅ローン選びにつながります。
参考:https://www.jibunbank.co.jp/corporate/outline/
auじぶん銀行のデメリット:原則として担当者がいない
auじぶん銀行の住宅ローンの最大の弱点は、やはり「店舗で自由に相談できない」点にあります。ネット銀行という性質上、全国どこでもスマホひとつで手続きが完結するのは大きなメリットですが、その反面、顔を合わせてじっくり相談したい人にとっては不安を感じるポイントでしょう。
申し込みや商品内容についてわからないことがあれば、コールセンターで質問はできます。ただし、コールセンターはその都度対応するオペレーターが変わるため、前回の相談内容を最初から説明し直さなければならないケースもあるのが実情です。もちろん、オペレーターはマニュアルに基づいて正確に答えてくれますが、対応できるのは「電話口で話せる範囲」に限られています。
対面型の銀行であれば、ライフプランをヒアリングしながら「子どもの教育費はいつ頃どれくらい必要か」「老後資金と住宅ローン返済をどう両立するか」といったシミュレーションを行い、より細かくアドバイスをもらうことが可能です。auじぶん銀行ではこうした対面提案が原則としてないため、自分自身でしっかり情報を集め、返済計画を立てる必要があります。
とはいえ、全く対面相談が不可能というわけではありません。auショップなど一部の窓口でauじぶん銀行の住宅ローンについて対面でサポートを受けられる場合もあります。ただし取扱窓口や対応内容は変わることがあるため、対面相談を希望する場合は最新の対応状況を公式サイトで確認してから来店するのが確実です。なお、モーゲージサービスセンターの住宅ローン窓口は平日9時〜20時、土・日・祝休日も9時〜17時に受け付けています。
「手軽さとコスト重視でオンライン完結を選ぶか」「対面相談を重視して店舗併用を検討するか」。自分に合ったスタイルを見極めながら選ぶことが、後悔しない住宅ローン選びのコツと言えるでしょう。
新規の借り入れ時に想定されるデメリット
住宅ローンを新規に借り入れる時にしっかりと検討しておきたい項目は、借入金額、期間、金利タイプ、団体信用生命保険(団信)、ペアローンの有無など様々です。
これらを自ら検討しなければならない点がauじぶん銀行のデメリットと言えるでしょう。金利などの条件面が有利な分、自分の判断で決めなければならないポイントが増えているということです。ご参考までに、それぞれの項目の留意点と考え方を記載していきます。
借入金額の考え方
物件の価格や借り入れ可能金額が定まっている場合、最終的な借入金額は頭金をどれだけ用意できるかで決まります。auじぶん銀行の借入金額は500万円以上2億円以下(10万円単位)です。
基本的に借金は少ない方が良いのですが、生命保険や医療保険・がん保険などを手厚くしていないようであれば、住宅ローンを多めに借りることで団信を使って保険による保障を手厚くすることができます。
一方で、事務手数料や金利の支払いを少しでも抑えたい方は頭金を多めにし、借入金額を少なくした方が良いでしょう。事務手数料は借入額の2.20%(税込)がかかるため、借入額が大きいほど初期費用も増えます。さらにauじぶん銀行では、物件価格の80%超で借りる場合に年0.045%の上乗せ金利が発生します(2026年8月時点・公式サイトにて確認)。頭金は初期費用だけでなく適用金利にも影響する、ということです。
借入期間の考え方
借入期間についても悩まれる方は多いです。長い期間で借りた場合は繰り上げ返済で短くすることができますが、短く借りてしまうと借入期間を延ばすことはできません。auじぶん銀行では1年以上50年以内の借入期間を選べますが、返済期間が35年1ヶ月以上(長期返済)となる場合は年0.100%の金利上乗せとなります。しかもこの上乗せは、あとから繰上返済で期間が短くなっても引き続き適用される取り扱いです。
仮に、借入金額が決まっているという前提があり、変動金利のように金利の優遇条件が長期の借り入れでも変わらないのであれば、借入期間は長い方が返済ペースの選択の幅が持てるという意味で良いといえます。ただし35年を超えるかどうかで上乗せの有無が変わるため、「35年ちょうど」と「40年・50年」は分けて試算しておきましょう。
なお、なんとなく「借金は早く返したい」という想いが先行し、自分に不利になるにも関わらず短い期間を選択してしまう方がいるので注意しましょう。
金利タイプの考え方
金利タイプに起因するデメリットとして、当初期間引下げプランの金利が終了した後に、一気に金利が上がってしまって驚いてしまう金利設定になっていることが多いという点です。慌てて借り換えを考える人もいるほどなので、当初固定金利タイプを選ぶ予定の人は十分注意してください。
それらのケースの多くは、当初固定期間の金利だけが極端に低い金利タイプを、商品性を十分に理解しないまま借りていたことが原因です。金利が上がらなければ、トータルで考えると、全期間引下げプランである変動金利で借りていた方が有利だったということが十分にありえますので注意しましょう。auじぶん銀行では変動金利は全期間引下げプランのみ、固定金利特約は当初期間引下げプランと全期間引下げプランから選ぶ仕組みになっています。また、固定金利特約期間が終わると、申し出がない限り自動的に変動金利へ移行します。
変動金利を選ぶ場合は、返済額の見直しルールも理解しておきましょう。auじぶん銀行の変動金利は年2回(4月1日・10月1日)の基準日に見直され、元利均等返済なら5年ごとに返済額を見直し(5年ルール)、増額時も従前の125%を超えない(125%ルール)取り扱いです。返済額が急に跳ね上がらない反面、金利上昇局面では元金が減りにくく、最終返済日が来ても未返済残高が残る可能性があることが公式の商品概要にも明記されています。
固定と変動のどちらを選ぶかは難しい判断ですが、auじぶん銀行の場合は原則として店頭での相談ができないので、自分で選択することが前提になっています。日本銀行は2026年7月31日の金融政策決定会合で政策金利(無担保コールレート翌日物)を年1.0%程度に据え置きましたが、据え置き=当面上がらないという意味ではありません。変動金利を選ぶ場合は将来の金利上昇をどこまで許容できるかを見極めておくと安心です(金利動向は時点で変わるため、最新は各金融機関・日本銀行の公表情報でご確認ください)。
当初期間引下げプランが向いている方
上述の説明を見ると、「当初期間引下げプランは、途中から金利が上がってしまう分、金利面では不利な商品なのでは?」と感じる方が多いと思います。実は、当初期間引下げプランは、下記のような方には重宝されています。
- 将来支出が上昇することがわかっているので、金利上昇リスクは取れないため固定金利を選択したい
- 借入期間は当初の低い固定金利期間で完済する予定である
- 借り換えのため、35年などの長期のローンは組めない
1番の具体例としては、子育て世帯の方で住宅ローンの返済期間中に子供の大学費用などが発生する場合などが挙げられます。例えば5歳の子供がいる家庭であれば、20年固定金利を選んでおけば、子供が大学進学の頃に金利が上がり返済額が上昇するという事態を防げます。
2番の具体例としては、「転職や独立起業の際に、住宅ローンの返済があると意思決定に支障が出るため借入はなるべく早く返したい」「国内外への移住を検討しており、今の持ち家は早めに賃貸用にしたい」といったライフプランを立てている方などがあげられます。当初の優遇された固定金利の期間で返済を済ませてしまうので、金利が途中から上がってしまうことは気にしないという考え方です。
そして3番は、記述の通り借り換えのケースです。auじぶん銀行の住宅ローンは借り換え先としても人気です。しかし、借り換えの場合は元の住宅ローンの返済期間を基準に借入期間を決めます。例えば元の銀行の住宅ローンの残存期間が25年であれば、auじぶん銀行で35年ローンに借り換えることはできず、借入期間は約25年程度が限度となります。
このように、ライフプランや諸事情に合わせて当初期間引下げプランを選択する方はいます。
団信の選び方
auじぶん銀行には様々な種類の団信があります。特に金利上乗せなしで加入できるがん50%保障団信(がんと診断されたら残債が半分になる保障が付いた団信)は魅力的です。2023年7月のリニューアル以降は、がんに加えて4疾病(急性心筋梗塞・脳卒中・肝疾患・腎疾患)の50%保障も付帯しています。さらに金利を上乗せすることで加入できるがん100%保障団信やがん100%保障団信プレミアムもあります。
保障が充実している商品が多いのは嬉しいのですが、どのプランが自分に一番合っているかは利用者が自ら精査して決めなければいけません。
auじぶん銀行の団信の内容
auじぶん銀行の団信の保障内容は下記の表の通りです(2026年8月時点・公式サイトにて確認。上乗せ金利は改定されることがあるため、最新は公式サイトでご確認ください)。
| 一般団信 | ワイド団信 | がん50%保障団信 | がん100%保障団信 | がん100%保障プレミアム | |
| 上乗せ金利 | なし | 年+0.300% | なし | 年+0.050% | 年+0.150% |
| 加入できる年齢 | 満18歳〜満65歳 | 65歳以下 | 満18歳〜満50歳 | 満18歳〜満50歳 | 満18歳〜満50歳 |
| 死亡・高度障害、リビングニーズ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| がん診断時の保障 | × | × | 残債が半分になる | ○ | ○ |
| 4疾病(急性心筋梗塞・脳卒中・肝疾患・腎疾患) | × | × | 残債の50% | × | 残債の100% |
| 全疾病長期入院保障 | × | × | ○ | ○ | 〇 |
| 月次返済保障 | × | × | ○ | ○ | 〇 |
| 各種給付金 | × | × | × | × | ○ |
なお、50歳以下で一般団信(特約なし)を選ぶ場合は、より低い金利が適用される「一般団信限定金利」のプランが用意されています。保障よりも金利水準を優先したい人向けの選択肢です。
掛け捨て型のがん保険の場合、保険金額は100万円〜200万円程度のものが一般的です。保障の手厚さを重視して探すことで、がん診断時に1,000万円以上の保険金が受け取れる生命保険もありますが、その場合は保険料がかなり高額になってしまいます。
また、がん保険は治療費や療養中の生活支援のためのものですが、がん団信は治療後を含めた生活を支援する役割を実質的に果たしてくれます。
がんになった際に、治療後の収入が減少するような仕事をされている方にとっては、がん100%保障団信やがん100%保障団信プレミアムが安心でしょう。
一方で、勤め先が安定しているからなるべく返済額を下げたい、という方にはがん50%保障団信が合っているかもしれません。
団信に加入したら加入中の保険は解約していい?
住宅購入時には住宅ローンのことばかりを考えがちですが、実は保険の見直し時期でもあります。人によっては、団信への加入によって保険を解約し支出カットができるかもしれません。しかし、「団信加入→保険解約」と安易に考えるのは危険です。これまで加入していた保険の内容によっては、むしろ追加の保険に加入した方が良い人もいるからです。
いずれにしても、団信を検討する機会は、自身の保険を棚卸しし、入れ替えを検討する機会になります。
生命保険の検討順序
団信に加入して生命保険を解約して良いケースは「団信だけで必要保障が十分カバーされた」というケースです。団信だけでは十分でない場合は、保険を残しておくと良いでしょう。必要保障は一般的に下記の順に考えます。
<必要保障の検討順序>
- 死亡保障について考える
- 医療保障について考える
- 老後保障について考える
3. の老後保障については、資産形成型の保険の役割になりますので、今回は説明を省きます。
まず、死亡保障については、「遺族が今後生きていくために必要なお金」を準備するのが基本です。配偶者と子供がいる人であれば、生活費、子供の教育費などが準備すべきお金ということになります。
配偶者が専業主婦であれば、世帯主の死亡時に、団信によって住宅ローンがなくなっても、生活費や教育費が工面できない事態が容易に想像できます。遺族年金の受給額は加入歴や家族構成で大きく変わり、それだけで生活費と教育費をまかなえるとは限りません(実際の見込額は日本年金機構の資料や「ねんきんネット」で確認できます)。会社の弔慰金制度もないよりは良いですが、十分でないケースが多いです。このような専業主婦家庭、もしくは配偶者の収入がさほど多くない家庭の場合は、団信とは別に死亡保険に入っておいた方が良いでしょう。
あわせて、2025年6月13日に成立した年金制度改正法により、遺族厚生年金は2028年4月施行予定で見直される点も押さえておきましょう(厚生労働省)。18歳年度末までの子がいない一定年齢未満の方は原則5年間の有期給付となる一方、給付額には加算が上乗せされます。すでに受給している方、60歳以降に受給権が発生する方、18歳年度末までの子を養育する間にある方は影響を受けません。
逆に、配偶者が高収入で団信の保障だけで十分という家庭であれば、団信の加入と同時に今まで入っていた死亡保険を解約しても問題ない可能性があります。ただ、保険は解約すると同じ保険には再度加入することができない可能性が高いため、生命保険の解約前には、保険の専門家に相談することをおすすめします。
がん保障・医療保障については、団信と医療保険では役割が異なります。団信はあくまでも住宅ローンの支払いを保障するものであり、医療保険は治療費や入院時の費用を保障するものです。「治療費で預貯金が目減りしては困るので、しっかり保険で備えたい」という人はがん保険・医療保険に加入するのは良いでしょう。
ペアローンを組むべきか
共働き世帯の増加、不動産価格の上昇によりペアローンを活用して住宅ローンを組む夫婦が増えています。
夫婦が1本ずつ合わせて2本の住宅ローンを組む「ペアローン」については、夫婦それぞれのキャリアプランと家庭のライフプランを考えた上で問題がないのかを慎重に考えていく必要があります。auじぶん銀行では収入合算も選べますが、収入合算は連帯保証型で、団信に加入するのも住宅ローン控除の対象になるのも申込者本人だけです(連帯債務の取扱いはありません)。この違いは長い返済期間では小さくありません。
対面型銀行であればじっくり話し合いの中で結論を出せますが、auじぶん銀行では、店舗がないため家庭でよく話し合う時間を設ける必要があります。
ここまで述べてきたような様々な検討事項をauじぶん銀行の顧客は自ら判断していかなければいけません。ご自身で決められる人であれば問題になることはないでしょう。
また、今の時代はネットでたくさんの情報を取得することができます。しかし、自分自身に合った選択肢は専門家に相談することで導き出されることもありますので、決定したことを後悔することが無いようにじっくり検討しましょう。
auじぶん銀行では2025年1月14日よりペアローン向けの連生団信の取り扱いを開始しています。夫婦のどちらかに万一のことがあった場合に、2人分のローン残高が保障される仕組みで、上乗せ金利は選ぶプランに応じて年0.200%〜0.450%です。ペアローンの弱点である「残された側の債務」を軽減できる一方、2人が同じプランを選ぶ必要があり、免除された債務が一時所得として課税対象になる点にも注意が必要です。
借り換え時に想定されるデメリット
現在の銀行で住宅ローンを借りている方の中には、「金利の低いauじぶん銀行へ借り換えたい」と考える人が増えています。実際、金利差によって返済総額を圧縮できるケースは多く、うまく活用すれば家計の大きな節約につながります。
ただし、借り換えの効果を正しく判断するためには、事務手数料や諸費用を含めた総コストで比較することが欠かせません。借り換えによって一見100万円以上お得に見えても、事務手数料(借入額の2.20%・税込)や登記関連費用、司法書士報酬などの諸経費を差し引くと、実際のメリットが数十万円にとどまるケースもあります。
このような”見かけ上の得”を見誤る原因の多くは、ネット銀行特有の「自己判断による試算」にあります。対面型の銀行であれば、担当者が総支払額の見積もりを提示してくれますが、ネット銀行の場合は自分で条件を入力してシミュレーションする必要があります。そのため、費用項目を入力し忘れたり、手数料を正確に反映できていなかったりすると、誤差が生じやすいのです。
auじぶん銀行では、この点を補うために住宅ローンシミュレーションが用意されています。現在の借入金額や金利、残存期間を入力することで、借り換え後の返済額や諸費用を試算でき、見落としや誤認を防ぎやすくなっています。なお、固定金利特約の適用期間中に全額繰上返済(=他行への借り換え)を行うと、33,000円(税込)の手数料がかかります。借り換え元の条件も含めて総コストを確認しましょう。
借り換えは「金利差だけ」で判断せず、手数料・諸経費・残り返済期間までを含めて総合的に比較することが、賢い選択の第一歩です。
手続き時に生じるデメリット
auじぶん銀行では住宅ローンの申し込み手続きをウェブサイトのマイページ上で自ら行う必要があります。
必要な書類はウェブサイト上で確認できますので、粛々と手続きを進めればさほど難しいものではありません。しかし、手取り足取り指示をくれる店舗型の銀行と比較すると、どうしても不安を感じる方が多いのが実情です。
実際には「やってみたらネット銀行も簡単だった」という声はよく聞きます。
注文住宅購入時はつなぎ融資を利用する必要がある
注文住宅を購入するときには、土地の購入をしてから建物を建て始め、完成してから引き渡しをするという流れになっています。auじぶん銀行でも、戸建の新築資金は建物完成時に一括での融資となります。
住宅ローンは完成品の引き渡し時にしか実行できないので、まとまった手元資金がない方は、土地購入時から建物引き渡し時までに必要な資金(着工金、中間金など)を「つなぎ融資」というローンで調達する必要があります。
auじぶん銀行自身ではつなぎ融資を行っていませんが、信販大手のアプラスのつなぎ融資を紹介するサービスを実施しているので、注文住宅でマイホームを購入しようとしている方でも安心してauじぶん銀行に住宅ローンの申し込みをすることができます(取り扱い内容は変更されることがあるため、最新は公式サイトでご確認ください)。
よくある質問(auじぶん銀行のデメリット)
Q. ネット銀行だと審査は厳しいのでしょうか?
auじぶん銀行は勤続年数や雇用形態に明確な基準を公表しておらず、最低年収も200万円以上と比較的幅広い層を対象にしています。ただし、収入の安定性や既存借入の状況は確認されるため、他の無担保ローンやカードローンを整理しておくと審査で有利に働きやすくなります。
Q. 対面で相談できないと契約は不安ではありませんか?
手続きはオンラインで完結しますが、土日祝日も営業する住宅ローン窓口で質問でき、返済シミュレーションなどのツールも用意されています。それでも将来設計に不安がある場合は、独立系のファイナンシャルプランナーに相談する方法も有効です。
Q. 注文住宅でも利用できますか?
利用できます。ただし、戸建の新築資金は建物完成時の一括融資となるため、完成・引き渡しまでの資金が必要な場合はauじぶん銀行が紹介するアプラスのつなぎ融資などを併用することになります。つなぎ融資には別途費用がかかるため、総コストを含めて検討しましょう。
Q. 当初固定金利は避けた方がよいですか?
一概には言えません。当初期間引下げプランは、当初の低金利期間で完済・借り換えする予定の人や、期間中の金利上昇リスクを避けたい人には向いています。逆に長く借りる予定なら、全期間引下げの変動金利が結果的に有利になることもあるため、自分の返済計画に合わせて選ぶことが大切です。
Q. 賃貸に出す予定の物件でも借りられますか?
借りられません。auじぶん銀行の住宅ローンは本人または家族が居住する物件が対象で、投資用・事業用・賃貸用物件(店舗・賃貸併用物件を含む)は対象外です。将来的に賃貸へ切り替える可能性がある場合は、事前に取り扱いを確認しておきましょう。
デメリットはあるものの人気が高いauじぶん銀行
ここまで紹介してきたauじぶん銀行の住宅ローンのデメリットは、実は少しの工夫で十分に回避することができます。ポイントを押さえて正しく情報を整理すれば、ネット銀行ならではの利便性と低金利のメリットを最大限に活かすことが可能です。
まず大切なのは、「auじぶん銀行の公式サイトを丁寧に読む」ことです。公式サイトでは、最新の金利条件や各種団体信用生命保険の保障内容、選択プランごとの違いなどがわかりやすく説明されています。専門的な用語も平易な言葉で整理されているため、初めて住宅ローンを利用する人でも理解しやすい内容になっています。
次に活用したいのが「住宅ローンシミュレーション」です。借入金額や期間、金利タイプを入力するだけで、毎月の返済額や総支払額を試算できます。これにより、借り換えや新規借入れ時の判断ミスを防ぐことができます。特にネット銀行では担当者が対面でアドバイスしてくれるわけではないため、このツールを活用することで、総合的な費用を自分でしっかり把握できます。
そして、どうしても判断に迷ったときは、住宅ローン窓口に問い合わせるのが安心です。担当スタッフが電話で具体的な質問に答えてくれるため、不明点をその場で解消できます。しかも、土日祝日も営業しているため、平日は仕事で忙しい方でも相談しやすく、店舗に行く時間を取られないという点でも対面型銀行より利便性が高いといえます。
このように、情報を正しく確認し、シミュレーションやサポート体制をうまく使いこなすことで、auじぶん銀行の住宅ローンをより安全かつ有利に利用することができます。低金利や諸費用の分かりやすさを重視するなら、保証料や一部繰上返済手数料が0円で店舗相談とオンライン手続きの両方に対応するSBI新生銀行など、他行も含めて同じ条件で比較したうえで、自分に合った一社を選ぶとよいでしょう。
参考:https://www.jibunbank.co.jp/help/inquiry/homeloan
auじぶん銀行のメリット
auじぶん銀行はネット銀行ならではの経営コストの安さを顧客に還元しているためか、金利と団信が嬉しい内容になっています。連帯保証人は原則不要で、審査の結果として保証会社を利用する場合も保証料相当額は金利に含まれるため、別途の保証料負担は発生しません。
また、先述したがん50%保障団信は、死亡・高度障害時に残債が無くなる保障に加え、がんと診断された場合に残りの住宅ローンが半分になる保障が付いています。さらに、けがや病気(精神疾患除く)で一定期間以上(※)入院した場合の保障も付いており、安心度の高い内容になっています。
auじぶん銀行の住宅ローンは、各メディアの人気ランキングでも上位に位置しています。デメリットよりもメリットが上回ると判断し、利用する方が多いのだと推測できます。
※「一定期間以上」の解説
31日連続で入院した場合→その後も入院が継続して30日に達するごとに毎月の返済額が保障される(月次返済保障・継続した入院に対し5回、通算36回が限度)
31日連続で入院し、その後も入院が継続して合計180日以上となった場合→残債が100%保障される(全疾病長期入院保障)
参考:https://www.jibunbank.co.jp/products/homeloan/insurance/











