auじぶん銀行の住宅ローンは、物件価格を超える金額の借り入れに実質的に対応しています。物件価格そのものを水増しして借りられるわけではなく、事務手数料・登記費用・仲介手数料・引っ越し費用といった諸費用を借入金額に含められるため、結果として住宅価格以上の金額を借りる形になる、という仕組みです。
ただし無条件ではありません。諸費用だけを借りることはできず、さらに借入金額が物件価格の80%を超えると適用金利に年0.045%が上乗せされます(2026年9月14日に公式サイトで確認)。諸費用を上乗せするほど、この境界を超えやすくなるという関係です。
(なお、この記事の中では、オーバーローンという言葉の定義を「マイホームの売買価格・建築価格以上の住宅ローンを借りること」として解説しています。)
※auじぶん銀行の住宅ローンの特徴や最新キャンペーンの実施状況はこちらのページを参考にしてください。
例えば、auじぶん銀行の住宅ローンでは、家具や家電の購入資金を住宅ローンに含めることは公式には案内されていません。個別の交渉次第では認められる可能性もゼロではありませんが、公表されていない以上、家具・家電購入費用を住宅ローンで借りるのは難しいでしょう。一方、「引っ越し費用」や「不動産仲介手数料」、「住宅ローンの事務手数料」といった諸費用については、住宅ローンの借入額に含めることができます。
これらの諸費用を住宅ローンに組み込むことで、手元に残る資金に余裕が生まれます。その余裕分を家具や家電の購入費用に充てることで、間接的に家具や家電の購入費を住宅ローンでまかなっているとも言えるでしょう。
auじぶん銀行の住宅ローンに戸惑いの声!?
上の画像は、
2025年4月にSNS「X」で話題となったauじぶん銀行の住宅ローン利用者の声を示したものです。auじぶん銀行は以前まで「業界最低水準」の金利で多くの利用者を集めていましたが、最近では周囲の銀行よりも急速に金利を引き上げたため、戸惑いや困惑の声が目立っている様子がわかります。金利引き上げから数か月経過して困惑の声そのものは減ってきていますが、時間の経過と共に利用者が”あきらめた”、”慣れてしまった”と言えそうです。
一方、現在特に注目されているのが
SBI新生銀行の住宅ローンです。同銀行は金利の上昇幅を比較的小さく抑えているため、他行と比べて相対的に魅力が増し、関心を集めています。住宅ローンを検討する際は、各銀行の最新動向を常に把握することが大切です。注目度の高い銀行の金利状況や特徴的な商品性は、必ずチェックするようにしましょう。
SBI新生銀行の住宅ローンの最新情報はこちらから
諸費用込みの借り入れは、いまや銀行が用意する正規のサービス
“住宅ローンをオーバーローンで借りる”
この言葉をそのまま受け取ると”悪いことをしている”ような印象を受けますが、今の日本の住宅ローン業界においては、不動産会社や銀行に支払う手数料や引っ越し資金なども住宅ローンに組み込めるのが一般的になってきています。
つまり、”銀行が定める条件や資金使途であれば、オーバーローンで住宅ローンを借りるのは普通のこと”です。
様々な銀行が、正式なサービスとして諸費用の借り入れを可能としているぐらいなので、多くの人が住宅価格以上の金額を、無意識のうちにオーバーローンの状態で利用しています。
(オーバーローンとは、「住宅の価格(価値)<住宅ローンの借り入れ金額」になることなので、住宅購入や建築費用だけでなく、リフォームや家具・家電の購入費用、登記費用、仲介手数料、消費税等、住宅購入に関連する諸経費を住宅ローンに含んだ時点でオーバーローンです。)
メリットは手元資金の温存、デメリットは返済総額の増加
オーバーローンを活用する最大の魅力は、自己資金をほとんど使わずにマイホームを取得できることにあります。住宅購入時の諸費用や引っ越し費用までまとめて借りられるため、手元資金を別の目的に温存できるのが大きな利点です。
また、住宅ローンは他のローンより金利が低水準であることが多いため、マイカーローンやリフォームローンなど高金利の借り入れをまとめて一本化することで、毎月の返済負担を抑えられるケースもあります。最近は物価高騰や住宅価格の上昇で自己資金を貯めづらい人が増えており、オーバーローンを利用する層も確実に拡大しています。
一方で、オーバーローンは「借りすぎ」のリスクをはらむのも事実です。住宅価格を超える金額を借り入れる以上、当然返済総額は膨らみ、返済期間が長期化する可能性が高くなります。日本銀行は2026年6月15・16日の金融政策決定会合で政策金利を年0.75%程度から年1.0%程度へ引き上げ、7月30・31日の会合ではこれを据え置きました。次回の会合は2026年9月17日・18日に開かれ、結果は18日に公表される予定です(日本銀行「金融政策決定会合の運営」で2026年9月14日に確認)。金利環境が動きうる局面である以上、変動金利で借りる場合は将来の金利上昇で負担が増す可能性を織り込んでおく必要があります。
もっとも、政策金利が動いたからといって翌月から返済額が増えるわけではありません。政策金利→短期プライムレート→各行の基準金利→契約中の適用金利→返済額、と段階があり、後述する5年ルールが適用される契約では、適用金利が上がっても返済額そのものはしばらく据え置かれます。auじぶん銀行の変動金利の基準金利も、見直しは年2回(4月1日・10月1日)です。
加えて、融資額が物件の担保評価を超えていると、万一売却する際に売却代金だけでローンを完済できない状態に陥るリスクがあります。こうした背景も踏まえ、資金計画を立てる際は「借りられる額」ではなく「返せる額」に着目することが、オーバーローン活用を成功させるカギと言えるでしょう。
オーバーローンの定義に注意
ここでいう「オーバーローン」は「返済能力以上にローンを借りること」ではありません。あくまでも「マイホームの販売価格以上の住宅ローンを借りる」という意味です。
当サイトでは、仮に住宅販売価格以内だとしても、返済能力をオーバーするような住宅ローンの借り入れはおすすめしていません。また、「住宅販売価格を実際の価格より水増しして銀行に申告して住宅ローンを組む」違法なオーバーローンもおすすめしません。
一方で「返済能力に余裕があり、金融機関が提供する範囲で借入金額を増やすこと」は全く問題ないと考えています。
住宅ローンの金利が高い時代は、「住宅ローンを借りるならできるだけ自己資金を用意すべき」という考え方が常識でした。住宅ローンの金利が高いと利息負担が大きくなるので、少しでも住宅ローンの残高が少ない状態で借りないと、利息も増え、トータルの返済額が大きく増えてしまうことがその理由です。
近年は住宅ローンの金利が上がりつつありますが、多くの人が利用している変動金利タイプの住宅ローンの金利は依然として低水準のため、住宅ローンの利息負担は比較的小さく、住宅ローン控除のような仕組みも充実しているので、自己資金をあまり用意しないで家を買う人も増えています。それどころか、手数料などの諸費用を住宅ローンに含んで、いわゆる”オーバーローン”で住宅ローンを借りる人もいます。
ただし、金利が低いといっても借りる金額が大きくなれば利息額が増えることに違いはないので、少しでも金利が低い住宅ローンを選ぶことは大切ですし、変動金利で借りる場合は将来の金利上昇も視野に入れておく必要がありますし、借入金額をできるだけ少なくするように努力することも大切なことです。
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