ソニー銀行やauじぶん銀行では、自社でつなぎ融資を取り扱っていませんが、提携するノンバンクのつなぎ融資を利用することで注文住宅にも対応できます。一方、ドコモSMTBネット銀行(住宅ローン対面)は、着工金・中間金に利用できるつなぎ融資を取り扱っており、土地購入時に住宅ローンを先行して実行できる「土地先行プラン」との併用も可能です。
注文住宅では、住宅ローンの金利だけでなく、土地購入代金や着工金・中間金など、建物が完成するまでに必要となる資金をどのように準備できるかも重要です。ネット銀行によって対応方法が異なるため、住宅ローンを比較する際は、つなぎ融資や分割融資への対応もあわせて確認しましょう。
auじぶん銀行の住宅ローンは、低水準の金利や手厚い団体信用生命保険、さらにau経済圏を活用した金利優遇サービスで多くの利用者に選ばれてきました。
ただし、最大限に優遇された金利で利用するには条件が細かく、携帯電話や電気、インターネット、テレビといった指定サービスの利用が前提になります。金利優遇の幅や適用条件は見直されることがあるため、申込前に条件欄の細目まで目を通しておきましょう。
また、事務手数料は借入金額の2.20%(税込)で、審査の結果によっては保証付き金利プランが提示されることもあります。人気の住宅ローンだからといって審査が甘いわけではなく、年収や勤続年数、他の借入状況、自己資金比率、物件評価などを総合的に判断され、希望額どおりに借りられないこともあります。団信にも免責条件や年齢制限があります。
要するに、誰にとっても「理想の住宅ローン」になるわけではないということです。優遇条件を満たせるか、返済期間の設定が総支払額にどう影響するか、団信オプションの費用対効果、そして自分が審査を通過できるかを冷静に見極めることが欠かせません。数字の良さだけに惹かれず、必ず条件欄の細部や注意書きを確認し、最終的には実際の適用金利と総返済額で判断することが重要です。
注文住宅を建てる際の資金計画は、建売住宅やマンションの購入に比べて格段に複雑です。土地の購入から建築の着工、中間金の支払い、そして引き渡しに至るまで、いくつもの段階で支払いが発生するため、事前に全体の資金の流れを明確にしておく必要があります。
一般的な住宅ローンは、完成した建物を担保として引き渡し時に融資が実行される仕組みです。そのため、家が完成する前に必要となる土地代や建築費の一部は、別の方法で資金を準備しなければなりません。
こうした建築途中の支払いに対応するために利用されるのが「つなぎ融資」です。つなぎ融資は、住宅ローンが実行されるまでの間に必要な資金を一時的に借り入れ、建物完成後に本融資(住宅ローン)で一括返済する仕組みです。土地の決済金や着工金、中間金の支払いなど、自己資金だけでは対応が難しい局面で活用されます。
また、工事の進行に合わせて住宅ローンを段階的に実行する「分割融資」という方法もあります。こちらはつなぎ融資を利用せずに済むケースもありますが、金融機関によって対応可否が異なります。
特にネット銀行では、つなぎ融資や分割融資に自社では対応していないことが多く、注文住宅を検討している人にとっては重要な確認ポイントとなります。金利の低さだけで住宅ローンを選んでしまうと、いざ支払い段階になって資金繰りに困ることもあるため注意が必要です。
さらに、つなぎ融資の金利は通常の住宅ローンよりも高めに設定される傾向があり、工期が延びるほど利息負担も増加します。融資回数や利用期間に制限が設けられているケースも多いため、建築スケジュールと資金計画を密接に連動させておくことが欠かせません。つなぎ融資の多くは短期プライムレート(短プラ)に連動しますが、その短プラは2026年8月3日に大手銀行で年2.125%から年2.375%へ引き上げられています(後述)。
注文住宅では、「いつ、どの段階で、いくら支払うのか」を事前に整理し、つなぎ融資や分割融資を含めた全体の資金計画を立てることが、無理のない家づくりにつながります。住宅ローン選びの段階から、金融機関に「つなぎ融資の対応状況」「融資条件」「利息発生のタイミング」などを具体的に確認しておくことが大切です。
それではつなぎ融資の仕組みと具体的な銀行の選び方について解説していきます。
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