2026年の「NIKKEI Financial(NF)銀行ランキング」が公表されました。
このランキングは、日本経済新聞社などが「商品力やサービスの使いやすさで利用者がどの銀行を評価しているか」を分析する調査で、全国の銀行を対象にしています。実際に口座を利用している人の評価を反映している点が特徴です。
評価は「利便性」「商品サービス」「接客応対」「企業姿勢」「収益性」の5つの項目で行い、各項目の得点の単純合算を偏差値にして総合順位をつけています。消費者調査は2025年12月に実施され、1万1,244人から有効回答を得ました。全国の有力な銀行80行を測定対象とし、回答数50以上の72行でランキングを作成しています(調査は今回で3回目)。
目次
2026年版 総合ランキング(上位10行)
| 総合順位 | 銀行名 | 偏差値 |
|---|---|---|
| 1位 | みずほ信託銀行 | 76.1 |
| 2位 | 福岡銀行 | 73.8 |
| 3位 | 三菱UFJ信託銀行 | 66.3 |
| 4位 | 三井住友銀行 | 66.0 |
| 5位 | auじぶん銀行 | 65.1 |
| 6位 | SMBC信託銀行 | 64.5 |
| 7位 | りそな銀行 | 63.8 |
| 8位 | 住信SBIネット銀行 | 62.7 |
| 8位 | 三井住友信託銀行 | 62.7 |
| 10位 | 埼玉りそな銀行 | 62.1 |
11位以下では、楽天銀行(61.5)、ソニー銀行(61.3)、SBI新生銀行(60.9)、百十四銀行(60.6)が続き、メガバンクのみずほ銀行は17位(59.0)、三菱UFJ銀行は18位(57.3)でした。参考:NIKKEI Financial 銀行ランキング 2026(日本経済新聞)
信託銀行が上位に 事業承継・資産管理で高評価
2026年版で目立ったのが信託銀行の強さです。首位のみずほ信託銀行(偏差値76.1)に続き、3位に三菱UFJ信託銀行、6位にSMBC信託銀行、8位に三井住友信託銀行が入りました。日本の家計金融資産の過半を60歳以上が保有しているとみられ、老後の資産管理や相続、終活のニーズが拡大しています。長期・継続型のサービスで顧客の信頼を獲得している点が評価につながりました。
みずほ信託銀行が力を入れているのは、創業者やその一族が経営の中心を担うファミリー(同族)企業への助言サービスです。2025年度に相談を受けた社数は500社超と、前年度比で2倍に増えたと報じられています。信託ビジネスで培ったオーダーメードの提案力が強みです。三菱UFJ信託銀行は、富裕層向けの専門会報誌を通じた情報発信や、単身高齢者を支える「おひとりさまライフサービス」に定評があります。
地方銀行も上位に 福岡銀行が2位に急浮上
地方銀行も上位に食い込みました。ふくおかフィナンシャルグループ傘下の福岡銀行は企業姿勢などで高い評価を集め、前回調査の13位から2位(偏差値73.8)に急浮上しています。14位に入った香川県地盤の百十四銀行は、接客応対への評価が高くなりました。りそな銀行(7位)・埼玉りそな銀行(10位)も上位に入っています。
これらの地域銀行に共通するのは、「貯蓄から投資へ」という大きな流れのなかで、地域住民とのつながりという強みを金融商品の販売に生かそうとしている点です。福岡銀行は投資信託の運用成果や安定性を5段階で評価する内製システムを導入し、投信の専門人材を本部で増やしてオンラインで全店を支援しています。百十四銀行はフルサービスの「高機能店」に、高度な金融商品を説明できる人員を配置しました。
メガバンク最高位は三井住友銀行
メガバンクの最高位は、2025年に続いて三井住友銀行(4位・偏差値66.0)でした。個人向けサービス「Olive(オリーブ)」が750万口座に達しています。日銀の利上げで「金利のある世界」が定着し、預貸業務の収益も改善しています。一方、みずほ銀行は17位、三菱UFJ銀行は18位と、同じメガバンクでも評価に差が出る結果となりました。
ネット銀行はauじぶん銀行が最高位
ネット銀行どうしの上位争いも激しくなっています。各行とも固定費を抑えられる強みを生かし、預金金利の引き上げ競争をけん引してきました。今回の調査ではauじぶん銀行が総合5位(偏差値65.1)に入り、ネット銀行の中で最高位となりました。スマホアプリの使い勝手の良さに定評があり、結びつきの強かった三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)との関係を維持しつつ、SBI証券との口座連携サービスも始めています。8位には住信SBIネット銀行、12位にはソニー銀行が入りました。
利便性への評価が高い11位の楽天銀行は、バックオフィスの自動化など4つの分野でAI(人工知能)活用を進めています。AIの急速な進化は銀行経営の競争軸を変える可能性があり、AIを活用したサービスで顧客の利便性を高められるか、そして他社に先駆けて導入できるかが、今後の評価を左右しそうです。
ランキングをどう活用すればよいか
上位にランクインするには、提供するサービスが優れている必要があり、上位行の実力は確かなものです。一方で、このランキングは5つの項目を総合した評価であり、順位だけがすべてではありません。ランキング圏外でも、特定の分野では十分に魅力的な銀行が数多くあります。
たとえば13位のSBI新生銀行(偏差値60.9)は、店舗とオンラインの両方に対応し、住宅ローンの諸費用のわかりやすさなどに強みがあります。このように、総合順位だけでは測りきれない個別の強みを持つ銀行もあります。総合ランキングを参考にしつつ、自分が実際に使いたいサービス(資産運用・住宅ローン・決済・預金金利など)で、どの銀行が自分に合っているのかという視点で選ぶことが大切です。










