2019年2月16日に日経新聞が第15回日経金融機関ランキング(2019年版)を公表し、前年(2018年版)1位のみずほ信託銀行が2年連続の1位になっていることが判明しました。
最初に最新の日経金融機関ランキングの上位10行を確認しておきましょう。
2019年版顧客満足度ランキング(上位10行)
銀行名 | 得点 | |
1位 | みずほ信託銀行 | 94.9 |
2位 | セブン銀行 | 93.0 |
3位 | ソニー銀行 | 91.5 |
4位 | イオン銀行 | 89.4 |
5位 | 住信SBIネット銀行 | 88.9 |
6位 | SMBC信託銀行 | 88.5 |
7位 | 三菱UFJ信託銀行 | 88.3 |
8位 | 埼玉りそな銀行 | 87.9 |
9位 | 京葉銀行 | 86.2 |
10位 | 十六銀行 | 86.1 |
参考:日本経済新聞
メガバンク(三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行)の3行はいずれも10位圏外に沈み、子会社の信託銀行が上位に食い込んでいるのが2019年度版の特徴と言えそうです。このランキングで9年連続で1位を獲得したことがあるソニー銀行は3位を維持しています。
昨年の調査では2位に尼崎信用金庫、3位に大垣共立銀行と何とも言えない結果に終わっていましたが、昨年2位・3位は10位圏外に沈むという結果に終わっています。この2つの銀行がサービスを大きく劣化したり、上位に食い込んだ銀行がサービスを大幅に改善したというわけでもなさそうなので、”たまたま/運よく”その結果だったという感覚は拭いきれませんね。
天下の日経新聞が全国の金融機関を対象にランキングを付けるのですから、ぜひ、もう少し精度が高い参考になる調査結果にしてほしいな・・・と感じてしまいます。
なお、信託銀行でも最大の三井住友信託銀行は10位圏外、8位の埼玉りそな銀行と同等水準のサービスを提供しているりそな銀行も10位圏外です。
全体的には顧客数がそれほど多くない銀行が上位に食い込んでいて、幅広い金融サービスを提供している銀行の順位が低い結果と言えそうです。
満足度が高い人の割合でランキング付するやり方ではどうしても、分母(口座数)が大きい銀行は不利になっていると考えられますね。いずれにしても、このランキングは鵜呑みにはできないと思います。
顧客満足度総合ランキング(過去10年)
次に参考までに2009年以降のランキング上位3行を一覧にまとめました。
1位 | 2位 | 3位 | |
第15回(2019年) | みずほ信託銀行 | セブン銀行 | ソニー銀行 |
第14回(2018年) | みずほ信託銀行 | 尼崎信用金庫 | 大垣共立銀行 |
第13回(2017年) | イオン銀行 | みずほ信託銀行 | ソニー銀行 |
第12回(2016年) | ソニー銀行 | 京都中央信用金庫 | イオン銀行 |
第11回(2015年) | ソニー銀行 | イオン銀行 | 住信SBIネット銀行 |
第10回(2014年) | ソニー銀行 | セブン銀行(同率1位) | 住信SBIネット銀行 |
第9回(2013年) | ソニー銀行 | 住信SBIネット銀行 | りそな銀行 |
第8回(2012年) | ソニー銀行 | 住信SBIネット銀行 | 埼玉りそな銀行 |
第7回(2011年) | ソニー銀行 | 住信SBIネット銀行 | 大垣共立銀行 |
第6回(2010年) | ソニー銀行 | 住信SBIネット銀行 | イオン銀行 |
第5回(2009年) | ソニー銀行 | 住信SBIネット銀行 | 埼玉りそな銀行 |
全体的にはソニー銀行の強さが目立っています。
”運”の要素が大きそうなこのランキングですが、上位3行に複数回ランクインするには提供するサービスが優れている必要があるでしょうから、上位の銀行を否定するつもりはありません。信託関連のサービスを探している人はみずほ信託銀行に相談してみる価値はあると思います。
一方で、このランキングをうのみにせず、ランキング圏外の銀行でも十分魅力的な銀行が揃っているということを念頭に銀行選びをするように意識しておいた方がよさそうですね。