2026年の「NIKKEI Financial(NF)銀行ランキング」で総合首位になったのはみずほ信託銀行(偏差値76.1)で、同行にとって初の首位です。2位には前回13位の福岡銀行が入り、上位10行のうち4行を信託銀行が占めました。
このランキングは、日本経済新聞社が「商品力やサービスの使いやすさで、利用者がどの銀行を評価しているか」を分析したものです。2026年版は2026年3月からNIKKEI Financialで順次公表され、4月22日付の日本経済新聞本紙にも掲載されました。
評価は「利便性」「商品サービス」「接客応対」「企業姿勢」「収益性」の5つの項目で行い、5項目の得点の単純合算を偏差値にして総合順位を付けています。
消費者調査は2025年12月に実施され、1万1,244人から有効回答を得ました。回答数が50以上の銀行を対象に順位が付けられており、2024年の開始から数えて今回が3回目の調査です。
2026年版 総合ランキング(上位10行)
| 総合順位 | 銀行名 | 偏差値 |
|---|---|---|
| 1位 | みずほ信託銀行 | 76.1 |
| 2位 | 福岡銀行 | 73.8 |
| 3位 | 三菱UFJ信託銀行 | 66.3 |
| 4位 | 三井住友銀行 | 66.0 |
| 5位 | auじぶん銀行 | 65.1 |
| 6位 | SMBC信託銀行 | 64.5 |
| 7位 | りそな銀行 | 63.8 |
| 8位 | ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行) | 62.7 |
| 8位 | 三井住友信託銀行 | 62.7 |
| 10位 | 埼玉りそな銀行 | 62.1 |
11位以下では、楽天銀行(61.5)、ソニー銀行(61.3)、SBI新生銀行(60.9)、百十四銀行(60.6)が続きました。メガバンクのみずほ銀行は17位(59.0)、三菱UFJ銀行は18位(57.3)です。参考:NIKKEI Financial 銀行ランキング 2026(日本経済新聞)
項目別に見ると首位の顔ぶれが変わる
総合順位は5項目の合計で決まるため、項目ごとに見ると顔ぶれが変わります。日本経済新聞・NIKKEI Financialの報道で首位が明らかになっている項目を整理すると、次のとおりです。
| 評価項目 | 2026年版の首位 | 評価されたポイント(報道より) |
|---|---|---|
| 商品サービス | みずほ信託銀行 | 事業承継・資産承継のサービス。この項目での首位は初めて |
| 利便性 | 楽天銀行 | 証券口座との連携。2024年の開始から3年連続の首位 |
| 接客応対 | 百十四銀行 | 行内資格の浸透による行員のスキルアップ |
このほか、京都銀行は「利便性」と「接客応対」、auじぶん銀行と埼玉りそな銀行は「利便性」と「企業姿勢」で上位に入ったと報じられています。総合順位が同じくらいでも、強みを持つ項目は銀行ごとに異なることが分かります。
2026年版の特徴と主な銀行の評価
信託銀行が上位に 事業承継・資産管理で高評価
2026年版で目立ったのが信託銀行の強さです。首位のみずほ信託銀行(前回3位)に続き、3位に三菱UFJ信託銀行、6位にSMBC信託銀行、8位に三井住友信託銀行が入りました。
日本の家計金融資産の過半を60歳以上が保有しているとみられ、老後の資産管理や相続、終活のニーズが拡大しています。長期・継続型のサービスで顧客の信頼を得ている点が評価につながりました。
みずほ信託銀行が力を入れているのは、創業者やその一族が経営の中心を担うファミリー(同族)企業への助言サービスです。2025年度に相談を受けた社数は500社超と、前年度の2倍に増えたと報じられています。
三菱UFJ信託銀行は、富裕層向けの専門会報誌を通じた情報発信や、単身高齢者を支える「おひとりさまライフサービス」に定評があります。
地方銀行も上位に 福岡銀行が2位に急浮上
地方銀行も上位に食い込みました。ふくおかフィナンシャルグループ傘下の福岡銀行は企業姿勢などで高い評価を集め、前回13位から2位(偏差値73.8)に急浮上しています。
総合14位の香川県地盤・百十四銀行は、接客応対の部門で首位になりました。りそな銀行(7位)・埼玉りそな銀行(10位)も上位に入っています。
これらの地域銀行に共通するのは、「貯蓄から投資へ」の流れのなかで、地域住民とのつながりという強みを金融商品の販売に生かそうとしている点です。
福岡銀行は投資信託の運用成果や安定性を5段階で評価する内製システムを導入し、投信の専門人材を本部で増やしてオンラインで全店を支援しています。百十四銀行はフルサービスの「高機能店」に、高度な金融商品を説明できる人員を配置しました。
メガバンク最高位は三井住友銀行
メガバンクの最高位は、2025年に続いて三井住友銀行(4位・偏差値66.0)でした。個人向けサービス「Olive(オリーブ)」は、ランキング公表時点の2026年3月に750万口座に達していました。
日銀の利上げで「金利のある世界」が定着し、預貸業務の収益も改善しています。一方、みずほ銀行は17位、三菱UFJ銀行は18位と、同じメガバンクでも評価に差が出ました。同行の住宅ローンの条件は三井住友銀行の住宅ローンの審査基準と申込条件で詳しく解説しています。
ネット銀行はauじぶん銀行が最高位
ネット銀行どうしの上位争いも激しくなっています。各行とも固定費を抑えられる強みを生かし、預金金利の引き上げ競争をけん引してきました。今回はauじぶん銀行が総合5位(偏差値65.1)で、ネット銀行の中で最高位となりました。
auじぶん銀行はスマホアプリの使い勝手に定評があり、三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)との関係を維持しつつ、2025年9月にはSBI証券へのリアルタイム入金サービスも始めています。8位にはドコモSMTBネット銀行、12位にはソニー銀行が入りました。
利便性で3年連続首位となった楽天銀行(総合11位)は、バックオフィスの自動化など4つの分野でAI(人工知能)の活用を進めています。AIを使ったサービスで顧客の利便性を高め、他社に先駆けて導入できるかが、今後の評価を左右しそうです。
ランキングは「使いたいサービス」の項目で読む
上位に入るには提供するサービスが優れている必要があり、上位行の実力は確かなものです。一方で、このランキングは5つの項目を総合した評価であり、総合順位だけで自分に合う銀行が決まるわけではありません。
たとえば百十四銀行は総合14位ですが、接客応対では首位でした。対面で相談しながら資産運用を始めたい人と、アプリで手早く振り込みや証券口座への入金を済ませたい人とでは、重視すべき項目が違います。
総合ランキングは候補を絞る入り口として使い、資産運用・住宅ローン・決済・預金金利など、実際に使いたいサービスの条件を銀行ごとに確認するのが確実です。住宅ローンで比べる場合は、りそな銀行の住宅ローンの審査基準やauじぶん銀行の住宅ローンのデメリットのように、商品ごとの条件や注意点まで確かめておくと判断を誤りにくくなります。
NF銀行ランキングに関するよくある質問
Q. NF銀行ランキングの順位はどうやって決まっていますか?
A. 利便性・商品サービス・接客応対・企業姿勢・収益性の5項目の得点を単純合算し、偏差値にして総合順位を付けています。2026年版は2025年12月の消費者調査(有効回答1万1,244人)がもとになっています。
Q. 2026年版でネット銀行の最高位はどこですか?
A. auじぶん銀行の総合5位(偏差値65.1)です。続いてドコモSMTBネット銀行が8位、楽天銀行が11位、ソニー銀行が12位でした。
Q. 総合順位の低い銀行は選ばないほうがよいですか?
A. そうとは限りません。総合14位の百十四銀行が接客応対で首位になったように、特定の項目で高く評価されている銀行もあります。自分が重視するサービスの項目と、商品の条件を合わせて確認しましょう。



