
ARUHI(アルヒ)は2010年度から9年連続でフラット35の取り扱いシェアが1位になるフラット35取り扱い最大手です。
ARUHI(アルヒ)が2016年10月より取り扱いを開始したのが、ARUHI スーパーフラットです。
一定の頭金を用意すれば通常のフラット35より金利が引き下げられるのが特徴です。
目次
ARUHIスーパーフラットとは?
ARUHIスーパーフラットの仕組み
多くの金融機関が提供するフラット35は「買取型」と呼ばれる商品であり、フラット35融資実行日に取り扱いをした金融機関から債権を住宅金融支援機構が買取を行うものです。
一方、ARUHIスーパーフラットは「保証型」という仕組みを使っている日本国内でも取り扱いが極めて限られるフラット35です。
ARUHIスーパーフラットで言えば、住宅金融支援機構が定めた審査基準での審査などの取次ぎ業務や融資をARUHIが行いますが、この融資に対して住宅金融支援機構が「保証」を行います。フラット35の契約者が返済できなくなった場合などの保証を住宅金融新機構がARUHIに行うことで買取型と同様にARUHIは貸し倒れなどの信用リスクを負うことがありません。
ARUHIスーパーフラットとARUHIフラット35の違いとは?
項目 | ARUHIスーパーフラット | ARUHIフラット35 |
融資実行 | ARUHI(アルヒ) | ARUHI(アルヒ) |
頭金 | ARUHIスーパーフラット7;30%
ARUHIスーパーフラット8;20% ARUHIスーパーフラット9;10% |
10%(100%融資も可能) |
金利(2019年7月)
※いずれも団信加入 |
ARUHIスーパーフラット7;1.03%
ARUHIスーパーフラット8;1.08% ARUHIスーパーフラット9;1.13% |
15年~20年;1.12%
21年~35年;1.18% |
借入可能額 | 8000万円 | 8000万円 |
団信 | ワイド団信、がん団信、生活習慣病団信を取り扱い | 機構団信 |
勤続年数 | 転職直後でも可能 | 転職直後でも可能 |
年収 | 50万円以上 | 50万円以上 |
定期借地権 | 利用不可 | 利用可能 |
収入合算 | 対応 | 対応 |
保証料 | 無料 | 無料 |
融資事務手数料 | 1.08%~(店舗での審査・契約は2.16%) | 1.08%~(店舗での審査・契約は2.16%) |
ARUHIスーパーフラットはどれくらいお得なのか?/メリットとは?
次にARUHIスーパーフラットがどのくらいメリットがあるのか、シミュレーションをしてみたいと思います。4,000万円の住宅を購入する際、20%の頭金がある場合、一般のフラット35とARUHIスーパーフラット8を借りた場合の総返済額の違いを見てみましょう。いずれも団信には加入するものとします。
楽天銀行(フラット35) | ARUHIスーパーフラット8 | |
頭金 | 4,000,000円 | 8,000,000円 |
金利 | 1.18% | 1.08% |
月々の返済額 | 104,670円 | 91,529円 |
総返済額 | 43,973,816円 | 38,451,793円 |
融資事務手数料 | 345,600円 | 691,200円 |
金融機関への支払い総額 | 44,319,416円 | 39,142,993円 |
総額(頭金+金融機関への支払い総額) | 48,319,416円 | 47,142,993円 |
差額 | -1,176,423円 |
800万円の頭金が必要とはなりますが、ARUHIスーパーフラット8を利用することで、総返済額が110万円以上違うことが分かりますね。
ARUHIスーパーフラットのデメリット
頭金が必要
最大のデメリットは頭金を用意する必要があること。ARUHIスーパーフラット9Sでは通常のフラット35Sとあまり金利が代わらないため、ARUHIスーパーフラット8SもしくはARUHIスーパーフラット7Sの活用をしたいところ。
頭金を20%以上を用意できているかたがどの程度いるのでしょうか?全期間固定金利を選んでる方の35%しか20%以上の頭金を用意できてないと調査結果が、住宅金融支援機構の民間住宅ローンの実態調査で発表されています。
購入する住宅の価格が高額になるほど頭金の絶対額が必要になるため大きなデメリット言えますね。
住宅ローン控除が減る
頭金を多く用意するということは借りる住宅ローンが少なくなるということですので、最大40万円(4000万円の借入が上限)という住宅ローン控除の活用しきれない可能性があります。
資産運用した方がトクかも
老後資金の叫ばれる中で資産運用の必要性が叫ばれていますが、スーパーフラットを活用すると、頭金800万円用意すれば総返済額が900万円減る計算ですので、35年で100万円のリターンを得るのと同様です。年間利回りに割り戻すとわずか年0.4%の計算です。
かなりの低利ですので、できるたけ住宅ローンの借入残高を増やし、頭金に回せた余裕資金で資産運用を行ったほうがよい可能性もあります。
ARUHIダイレクトの融資事務手数料割引の対象外
ARUHIが提供しているARUHIダイレクトでの審査申し込み、契約手続きのネット完結サービスを利用すると、通常2.16%必要な融資事務手数料が1.08%となるサービスがありますが、スーパーフラットはこの割引の対象外となります。
このため、審査スピードが早い店舗で審査申し込み、契約手続きをしたほうがメリットがあると言えます。
ARUHIスーパーフラットの金利推移
スーパーフラット7S | スーパーフラット8S | スーパーフラット9S | |
2019年7月 | 1.03% | 1.08% | 1.13% |
※いずれも11年目以降は0.25%金利が上乗せ