このページでは、全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」「フラット20」の金利推移と今後の金利動向を、住宅金融支援機構の最新の一次情報をもとに整理します。フラット35は契約時(融資実行時)の金利が完済まで変わらないため、借りるタイミングの金利水準が総返済額を大きく左右します。
なお、この記事で記載している内容より詳しい情報はこちらのサイトのフラット35の金利動向を予想する記事でも紹介されています。より詳しく金利動向を知りたい人は合わせて参考にしてください。
目次
2026年6月のフラット35・フラット20の金利は?
2024年の日銀によるマイナス金利政策の解除以降、長期金利(10年国債利回り)は上昇傾向が続いています。これを反映し、フラット35の金利も2025年後半から段階的に引き上げられてきました。2026年6月の適用金利では、最も多い金利(最頻金利)が前月から0.50%上昇し、借入期間21年以上の区分で年3.210%となり、現行制度となった2017年以降で初めて3%を超えました(住宅金融支援機構の発表)。
2026年6月時点の最頻金利(買取型・融資率9割以下・新機構団信付き)は次のとおりです。フラット35を取り扱う金融機関は300社以上あり、SBIアルヒ・楽天銀行・住信SBIネット銀行などはこの最頻金利の水準でフラット35を提供しています。
| 借入期間 | 団信あり(新機構団信付き) | 団信なし |
|---|---|---|
| フラット20(15〜20年) | 年2.890% | 年2.690% |
| フラット35(21〜35年) | 年3.210% | 年3.010% |
※いずれも買取型・融資率9割以下・最頻金利(取扱金融機関が提供する最も多い金利)。頭金が1割未満で融資率が9割を超える場合は、上記より高い金利が適用されます。団信なしの金利は、新機構団信に加入しない場合の引き下げ幅(年▲0.20%)を反映した参考値です。最新の金利はフラット35公式サイトや各取扱金融機関で必ずご確認ください。
表のとおり、借入期間が20年以下のフラット20は、21〜35年のフラット35よりも金利が低く設定されています。返済期間を短くできる場合は、フラット20を選ぶことで適用金利・総返済額の両方を抑えられます。
フラット35(35年・最頻金利)の直近の推移
2026年に入ってからのフラット35(借入期間21〜35年・融資率9割以下・新機構団信付き)の最頻金利は、長期金利の上昇を受けて急ピッチで切り上がっています。とくに6月は前月比0.50%という大幅な上げ幅となりました。

少し長い目で見ると、2023年11月のフラット35(35年・融資率9割以下・団信あり)は年1.96%でしたが、そこから上昇に転じ、2026年6月には年3.21%まで上がりました。約2年半で1.2%以上も金利が上昇した計算になり、同じ借入額でも総返済額は大きく増えています。
今後のフラット35の金利はどうなる?
今後の金利を正確に予想することは誰にもできませんが、フラット35の金利は長期金利(10年国債利回り)の動きに強く連動します。長期金利は2025年から2026年にかけて上昇基調が続いており、足元でも高い水準にあります。
これまで住宅金融支援機構は、長期金利の上昇に対してフラット35の適用金利の上げ幅を一定程度抑える「逆ザヤ(機構による金利抑制)」を続けてきました。しかし2026年6月は長期金利の上昇幅を上回る引き上げとなり、これまでの抑制策が限界に近づいているとの見方もあります。日銀が追加利上げのスタンスを維持しているとされる中、当面は金利が高止まり・もしくはさらに上昇する可能性も意識しておく必要があります(断定はできません。最新の金利動向は公式情報でご確認ください)。
全期間固定金利のフラット35は、契約後に金利が上がっても返済額が増えない安心感が最大のメリットです。金利が上昇局面にある今こそ、将来の返済額を確定できる固定金利の価値は相対的に高まっているとも言えます。一方で、当初の返済負担を抑えたい場合は変動金利型(ネット銀行のほか、SBI新生銀行などの変動・固定選択型)も選択肢になります。金利タイプの違いとリスクを理解したうえで、ご自身のライフプランに合った借り方を選びましょう。
どこで借りても同じじゃないフラット35・フラット20
フラット35は住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して提供する住宅ローンで、商品の基本的な仕組みはどの金融機関でも同じです。ただし、適用金利や融資事務手数料は金融機関ごとに異なります。最頻金利の水準でフラット35を提供している金融機関であっても、事務手数料やサービス内容には差があります。
たとえば、融資事務手数料は「借入額の2.20%(税込)」が標準的ですが、楽天銀行や住信SBIネット銀行などは新規借入で1.10%前後と、手数料を抑えた商品を用意しています。SBIアルヒ(旧ARUHI)はフラット35の取扱件数で長年トップクラスで、業界最低水準の金利を掲げています。金利が同水準なら、事務手数料・団信の選択肢・手続きのしやすさ(来店相談の可否やネット完結の可否)まで含めて比較するのがポイントです。
契約から返済終了まで金利が変わらないフラット35・フラット20だからこそ、少しでも金利が低いタイミングで、なるべく総コストの低い金融機関から借入を行うことが返済額を減らすコツです。後悔しないよう、申込先の金融機関の選定はしっかり行いましょう。
フラット35・フラット20の金利に関するよくある質問(FAQ)
Q. フラット20はフラット35より金利が低いのはなぜ?
A. フラット20は借入期間が15〜20年以下のフラット35を指し、返済期間が短いぶん金融機関が抱える金利リスクが小さくなるため、21〜35年のフラット35より低い金利(最頻金利)が設定されます。2026年6月時点では、フラット20が年2.890%、フラット35が年3.210%(いずれも団信あり・融資率9割以下)です。短い期間で返済できる場合はフラット20が有利です。
Q. 頭金(自己資金)の有無で金利は変わる?
A. 変わります。フラット35は融資率(物件価格に対する借入額の割合)が9割以下か9割超かで金利が分かれます。頭金を1割以上用意して融資率を9割以下に抑えると、低いほうの金利が適用されます。頭金が少なく融資率が9割を超えると、金利は高くなります。
Q. 団信に加入しないと金利は下がる?
A. フラット35は団体信用生命保険(団信)に加入しない選択も可能で、その場合は新機構団信付きの金利から年0.20%引き下げられます。ただし団信に入らないと、万一のときに住宅ローンが残るリスクがあります。健康上の理由などで加入できない場合を除き、保障とのバランスを踏まえて検討しましょう。










