みずほフィナンシャルグループ(FG)とLINEは2023年3月30日に、共同で開業を目指してきた「LINEバンク」の設立中止を決めたことを発表しました。みずほとLINEは新銀行立ち上げ中止の理由として「安全・安心で利便性の高いサービス提供にはさらなる時間と追加投資が必要で、お客さまの期待に沿うサービスの提供が現時点では見通せない」と説明しています。
※本記事は、みずほ銀行とLINEによる新銀行「LINE BANK」の設立計画(2018年に発表)と、その後の設立中止(2023年)についての記録です。各社の最新のサービス内容は、それぞれの公式サイトでご確認ください。
以下は、2018年にみずほ銀行とLINEが新しい銀行を立ち上げることを決定した当時の記事です。
今や日本人に欠かせないコミュニケーションツールとなったLINEが、みずほ銀行と共同でインターネット銀行「LINE BANK」を開業すると発表しました。
出資の比率は、LINE Financialが51%、みずほ銀行が34%、みずほ銀行のグループ会社であるオリエントコーポレーション(オリコ)が15%としています。みずほ銀行だけでなく信販子会社のオリコも出資する構成になっていることから、当初はローン商品に積極的に力を入れていくことになりそうです。
銀行は金融庁から認可をもらえなければ開業することができないため、銀行業を手がけたことがない企業が自分たちの力だけで新しい銀行を開業するのは容易ではありません。銀行は利用者のお金を直接預かることができるので、銀行サービスと密に連携したサービスを提供できると、できることの幅が大きく広がります。
大手銀行は、ネット銀行やネットバンキングの台頭で来店客や利用者がどんどん減っています。すでに、三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行のメガバンク3行の口座開設数を、インターネット銀行の口座開設数が上回っているとされており、従来からの銀行からの利用者離れは深刻です。
そうした事情が絡み合って、GMOインターネットグループとあおぞら銀行も新しいネット銀行をスタートさせています。セブン銀行・イオン銀行に続いて、ローソン銀行も誕生しました。安定企業と言われていた銀行の顔ぶれの入れ替わりは、今後も進んでいきそうですね。特に地方銀行の生き残り競争は、いっそう激しくなっていきそうです。
なお、話を戻すと、LINE BANKは準備会社を設立するところからスタートし、2020年の開業を目指すと発表されていました。LINEとLINE Financialは、「LINEスマート投資」「LINEほけん」「LINE Pay」などすでに一部の金融サービスに参入していたため、LINE BANKが開業すれば、それらのサービスの利便性も高まることが期待されていました。
共同発表での「今の銀行の金融サービスは、10~20年前に考えられた設計を何とかスマホ対応しているような状況だが、5年後の当たり前が何かを考え、新しい金融サービスを作っていきたい」というLINEの出澤氏のコメントは印象的で、どこまで面白い銀行が誕生するのか楽しみにされていました。
LINEはすでに、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクといったキャリアの壁を越えて多くの人に利用されており(当時の発表で約7800万人)、業界へのインパクトはかなり大きいと見られていました。
地方銀行の淘汰の話題はよく目にしますが、ネット銀行も淘汰され、吸収合併が進んでいくような時代に入ってきているのかもしれません。










