クラウドローンとは
クラウドローンは、2020年にクラウドローン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:村田大輔)が提供を開始したローンのマッチングサービスです。簡単に言えば、「こういう理由でこれぐらいの金額を借りたい」という情報を登録すると、参加している金融機関から実際に借りられる条件で融資の提案を受け取れるという仕組みのサービスです。
ここで最初に押さえておきたいのは、クラウドローン株式会社からお金を借りるわけではないという点です。お金を貸すのはあくまで提携先の銀行・信用金庫で、クラウドローンは借り手と貸し手をつなぐ「場」を提供しています。
「お金を貸す」という行為は管理当局(金融庁)による規制が強い業界ということもあり、登場した当初はこうしたマッチング型のサービスを利用する人は多くありませんでした。イメージとしては、引っ越しの情報を登録すると複数の業者から見積もりが届く、あのサービスのローン版と考えるとわかりやすいと思います。
クラウドローンは利用者を着実に増やしており、2026年5月の公式発表によると、提携金融機関は40行を超え、登録ユーザーは20万人を突破、提携事業会社は1,800社超、累計申込総額は1,814億円に達しています(クラウドローン株式会社 プレスリリース)。運営会社は「借り手が申し込みをするだけで複数の金融機関から直接提案が届く」仕組みで特許(特許第7598654号)を取得しており、日本初・銀行提案型のローンマッチングプラットフォームをうたっています。
クラウドローンの仕組み

クラウドローンに借入希望の情報を登録すると、参加している金融機関がその内容をもとに、金利や借入可能額などの条件を提示してくれます。提示された複数のプランを比較して、自分に合うものを選べるのが特徴です。比較から申込までをオンラインで完結できます。
手続きの流れを段階に分けると、次のようになります。
| 段階 | 何をするか | ポイント |
|---|---|---|
| ①登録・事前審査の申込 | 借入の目的・希望額・時期・年収などを入力する | 公式サイトでは入力の目安を約3分、事前審査の結果は最短30分としています(来店不要) |
| ②事前審査 | クラウドローンの提携保証会社(オリエントコーポレーション・三井住友カード)が審査を行う | この段階では、各金融機関へ個別に申し込んだときのように申込履歴が積み上がることはありません |
| ③提案の受け取り・比較 | 審査を通過すると、提携する銀行・信用金庫などから金利や借入可能額の提案が届く | 気に入る提案がなければ利用しなくても構いません |
| ④本申込・本審査 | 提案を1つ選び、その金融機関へ本申し込みをする | ここで初めて各金融機関の審査・記録の対象になります |
| ⑤契約・融資実行 | 必要書類を提出し、契約後に融資が実行される | 口座を持っていない金融機関の場合、口座開設が必要になることがあります |
※2026年8月時点・クラウドローン公式サイトおよびヘルプセンターの記載にて確認。所要時間や手続きは変更されることがあるため、最新の内容は公式サイトでご確認ください。
クラウドローンの参加金融機関は?
仕組みはある程度わかってきたと思いますが、どの金融機関が提案してくれるのかも重要なポイントです。サービス開始当初は十数行のみでしたが、2026年5月時点で全国の銀行・信用金庫など40行以上が参加しており、居住地に関わらず全国の金融機関が提供するローンを比較できるようになっています(参加金融機関は変動するため、最新の状況は公式サイトでご確認ください)。
自動車ローンや目的別ローンなどは、各業界の信販会社が提供する融資商品よりも、銀行・信用金庫の商品の方が金利が低いことが多いため、銀行ローンと比較できるクラウドローンは選択肢を広げる手段として有効です。実際、公式発表でもマイカーローン領域での利用が伸びているとされています。生活資金やリフォーム、住宅関連資金など、対応する用途も広がっています。
利用前に知っておきたい注意点
比較の手間を減らせる便利な仕組みですが、万能ではありません。教科書的に整理すると、次の3点が重要です。
1. 提案が届いても、必ず借りられるわけではない
公式サイトにも「事前審査を通過した場合でも金融機関での本審査の結果により融資が実行されない場合があります」と明記されています。事前審査は提携保証会社による判断で、最終的な融資可否は各金融機関の本審査で決まります。事前審査の申告内容と提出書類の内容が食い違うと、本審査で否決される要因になります。年収や他社借入額は、源泉徴収票や返済予定表を手元に置いて正確に入力しましょう。
2. カードローン型のマッチングは対象外
クラウドローンが扱うのは、使いみちを決めて借りる目的別ローン・フリーローン(証書貸付型)が中心です。公式ヘルプセンターでは「現在はカードローン型のマッチングは行っておりません」と案内されています(2026年8月時点で確認)。限度額内で繰り返し借りられるカードローンを探している場合は、別の手段を検討する必要があります。
3. 「すぐにお金が必要」な場面には向かない
銀行のローンは、本審査の過程で警察庁データベースへの照会などが行われるため、消費者金融のような即日融資は基本的にできません。比較して低い金利で借りることに向いた仕組みであり、当日中の資金調達には向いていないと理解しておきましょう。車の購入や教育資金のように、支払期日から逆算して準備できる資金にこそ向いています。
クラウドローンはヤミ金?
注意したいのが、2018年〜2019年頃を中心に、同じ「クラウドローン」という名称を使ってヤミ金業者と思われる企業が融資勧誘を行っていたことです。当サイトが調べた限り、現時点でこうした勧誘活動を行っている様子は確認できていませんが、名称が同じというだけで、本記事で紹介している正規のサービスとはまったく別物です。混同しないよう注意しましょう。
過去には、こうした広告素材で「クラウドローン」を名乗る融資勧誘が行われていた事例があったようです。

本記事で解説している「クラウドローン」は、40行を超える銀行・信用金庫や1,800社超の事業会社と提携し、累計申込総額1,814億円(2026年5月時点)の実績を持つ、企業背景のしっかりした事業者が運営する正規のサービスです。正規サービスは金利や手数料の条件を明示し、登録段階で費用を請求することはありません。登録前に費用を求める・SNSやメールで個人的に勧誘してくるといった相手は、名称が同じでも別物と考えて距離を置きましょう。
なお、日本貸金業協会などが繰り返し注意喚起しているとおり、正規の貸金業者・金融機関は、融資の前に「保証料」「保険料」といった名目で先に金銭を要求することはありません。SNSの投稿や個人名義の口座を使った送金を求められた時点で、正規の融資ではないと判断して差し支えありません。
クラウドローンの評判
クラウドローンはサービス開始当初こそ利用者の声が少ない状況でしたが、その後は登録ユーザーが20万人を超え、提携金融機関も40行超まで拡大しています。サービスそのものは「複数の金融機関から条件を比較できる」「登録段階では申込履歴が積み上がりにくい」という性質上、大きな不満が出にくい設計です。実際の満足度は、最終的にマッチングされた金融機関の条件や対応次第になる面が大きいと言えるでしょう。
一方で、「怪しい」「使えなかった」といった評価が見られることもあります。その多くはサービス自体の問題ではなく、審査に通らなかった・希望する提案が届かなかったという結果に対する感想です。提案するのは銀行・信用金庫ですから、信用情報に延滞などの記録がある場合や、収入に対して希望額が大きすぎる場合は提案が届きにくくなります。「マッチングの仕組みが安全かどうか」と「自分が審査に通るかどうか」は別の話として切り分けて考えましょう。
新しい評判や注意点などの情報が入ってきたら、この記事で追記していきます。
クラウドローンに関するよくある質問(FAQ)
Q. 登録するだけで審査に落ちた履歴が残りますか?
残りません。登録して提案を受け取る段階では、提携保証会社がまとめて審査を行うため、申し込んだ数だけ申込履歴が積み上がることはありません。実際に届いた提案へ申し込んで初めて、各金融機関の審査・記録の対象になります。
Q. 事前審査は誰が行っているのですか?
クラウドローンの提携保証会社であるオリエントコーポレーション・三井住友カードが審査を行い、通過するとその結果をもとに提携金融機関から提案が届く仕組みです(公式ヘルプセンター・2026年8月時点で確認)。
Q. 提案が届いても必ず借りなければいけませんか?
いいえ。提案内容が希望に合わなければ、そのまま利用しなくても構いません。複数の条件を見比べたうえで、納得できるものがあれば申し込む、という使い方ができます。
Q. どんな借入目的でも使えますか?
生活資金・教育資金・自動車(マイカーローン)・リフォーム・おまとめなど、幅広い借入理由に対応しています。用途によって提案される金融機関や条件は異なります。ただし前述のとおり、カードローン型のマッチングは行われていません。
Q. 事前審査に通れば本審査も必ず通りますか?
いいえ。公式サイトにも「事前審査を通過した場合でも金融機関での本審査の結果により融資が実行されない場合があります」と明記されています。本審査では申告内容と提出書類が突き合わされるため、入力内容は正確に申告してください。
Q. 複数の提案に同時に本申し込みしてもよいですか?
おすすめしません。本申し込みは各金融機関への正式な申込となり、申し込んだ分だけ信用情報に履歴が残ります。提案を比較したうえで、本申し込みは1件に絞るのが基本です。
まとめ
クラウドローンは、金融機関での知見を持つ経営陣が2020年に立ち上げたローンのマッチングサービスです。メリットは「登録段階では個人信用情報に履歴が残りにくいこと」「複数の金融機関から提案を受けられるので、より良い条件の融資を選びやすいこと」です。
「生活資金」「教育資金」「自動車」「おまとめ」といった幅広い借入理由に対応しており、「提案締切日」も自分で設定できるため、急いで資金調達をしたい場合でも対応してもらえる可能性があります。
一方で、提案が届いても最終的な可否は各金融機関の本審査で決まること、カードローン型は対象外であること、即日融資には向かないことは、申し込む前に理解しておきたいポイントです。
登録の段階で個人信用情報に申込履歴が残ることはなく、提案が気に入らなければ利用する必要もありません。借入を検討している人や、今の借入条件を見直したい人は、どのような提案が届くのか一度確認してみるとよいでしょう(実際の借入契約時には各金融機関の審査があります。最新の条件は公式サイトでご確認ください)。










