住宅の購入や建築は、通常、銀行や信用金庫などの金融機関の住宅ローンを借りて資金手当てを行います。
住宅ローンを借りるには、様々な審査基準による総合的な審査基準に通過する必要があります。
住宅ローンの審査は、申し込んだ銀行が行っていると思うかもしれませんが、実は、その審査を実施しているのは保証会社というケースが多くあります。
今回は、保証会社の大手である全国保証という保証会社の業務やその役割について解説したいと思います。
目次
全国保証は住宅ローンに特化した保証会社
住宅ローンを借りる場合、融資可否を判定するために審査を実施します。先ほど触れた通り、住宅ローンの審査を実施するのは銀行に違いないと考えている方は多いですが、保証会社を利用する住宅ローンの審査の大部分は保証会社が実施しています。
なお、保証会社を利用しないネット銀行の住宅ローンは、銀行自ら審査を行いますので、必ずしも保証会社が行うわけではありません。
地方銀行やネット銀行の一部に住宅ローンを申し込んだ場合、保証会社として全国保証株式会社に委託しているケースが多くあります。
その場合、住宅ローンの申し込みがあると、申し込んできた顧客の情報は全国保証に提供され、全国保障で住宅ローンの審査を実施しています。
全国保証は、住宅ローンに特化した保証会社で、通常であれば契約者が万が一、住宅ローンの返済ができなくなった場合に備えて、代わりに返済する保証人が必要になりますが、その保証人を保証会社が引き受けることで、万が一返済ができなくなった場合、保証会社が代わりに銀行に返済を行います。
一方で、銀行に代わりに返済した後は、契約者に対して残高を一括で請求しますが、多くの場合は、対象の住宅を差し押さえた後、売却して、残高を返済することになりますので、事前に保証会社が審査を行うことになります。
全国保証は5つのコースを設定し審査内容で決定
全国保証による審査を実施する上で、同社は複数の保証商品を提供していますが、住宅ローン向けの主力な保証商品としては「スマイルいちばんネクストV」という保証商品を提供しており、AコースからEコースの5コースを用意し、審査内容に応じてコースを判定して、保証料などを決定しています。
Aコース
Aコースは医師や弁護士、会計士、税理士といった国家資格を保有している方向けで、保証料は100万円で20年保証の場合は一括で通常6632円と一番安くなります。超過分は28,423円です。
Bコース
Bコースは年間収入が500万円以上(公務員は100万円以上)の方で、保証料は100万円で20年保証の場合は一括で通常11369円に設定されています。超過分は42,635円です。
CコースからEコース
CコースからEコースは、それ以外の方で年間収入100万円以上500万円未満の方が対象となります。Cコースの保証料は一括払いで14,211円で超過分は71,059円(借り換えは42,635円)、Dコースは19,896円で超過分は99,482円、Eコースは28,423円で超過分は127,906円に設定されています。
上記保証料に加え、コースを問わず事務手数料として1件につき50,000円が必要です。
全国保証(スマイルいちばんネクストV)の審査要件
全国保証が提供している「スマイルいちばんネクストV」の審査要件としては、概ね以下の通りに設定されています。
年間収入
年間収入は最低でも100万円以上が必要です。
勤務年数
医師・弁護士・会計士・税理士など:1年以上
会社員:1年以上
会社役員:通年決算2期以上(2年以上)
自営業者:通年決算2期以上(2年以上)
住宅ローンは3年以上と言われることもありますが、一般的な会社員であれば1年以上の勤務年数が必要です。
対象物件
資金用途については居住用物件や土地の購入、改修工事費、借り換え、諸費用の支払いに限定されることに加え、物件の要件は以下を満たす必要があります。
・土地面積は60平方メートル以上であること
・建物の場合は床面積50平方メートル以上であること
・集合住宅は専有面積が50平方メートル以上、当期が昭和57年1月1日以降であること
返済負担率
返済負担率は年間収入に応じて決められています。Aコースの場合は返済負担率は40%以下、BコースからDコースの場合は年間収入が400万円未満は30%、年間収入が400万円以上であれば35%、Eコースの場合は年間収入が400万円未満は35%、400万円以上が40%となります。
おすすめの住宅ローンは?
今、首都圏などの都市部や地方問わず、インターネット銀行の住宅ローンを利用する人が非常に増えています。実際、住信SBIネット銀行やauじぶん銀行は、メガバンクと同じぐらい規模で住宅ローン利用者を増やしています。
ネット銀行の住宅ローンは都市部・地方部を問わず全国で利用できます。ネット銀行間でも激しく競争していますが、全国のいたるところでその土地その土地の地銀や信用金庫と住宅ローン利用者の獲得競争を行っています。
その結果、「金利が低いのはもちろん、無料で将来の病気やケガに備えられる保障が付いてきたり、様々な手数料を0円とする」など、地銀・信金の住宅ローンよりも有利な条件を提示しています。
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