2025年 7月 の投稿一覧

auじぶん銀行の住宅ローンの疾病保障付きの団信を徹底解説

auじぶん銀行の疾病保証付き住宅ローン

住宅ローンの団信とは?

この記事ではauじぶん銀行の住宅ローンの団体信用生命保険(団信)について解説しています。

団信とは、住宅ローンの債務者(住宅ローンを借りている人)が亡くなった場合などに、住宅ローンの残債が保険金で返済される生命保険のことです。「その銀行の住宅ローンを利用する人」を1つの団体として加入することから、団体信用生命保険、と呼ばれています。

一般的に、住宅ローンを利用する人は団体信用生命保険(団信)への加入が必要です。

今の時代の住宅ローンの場合、団信の保険料は銀行が負担するので私たちが保険会社に直接保険料を支払うケースはほとんどありません。

※住宅ローンの利息の一部が団信保険料に充てられるだけなので、実質的には私たちが負担していることに違いはありませんが。

団信は私たち住宅ローンの利用者が保険会社と契約して加入するものですが、私たちが団信に加入することは、銀行にも住宅ローンの返済が滞納するリスクを回避できるメリットがあります。住宅ローンを借りる側にとっても、家族や遺族にマイホームを残しながら、住宅ローンを残さずに済むというメリットがあります。

疾病保障を利用する目的は?

次に住宅ローン/団信の疾病保障サービスについて解説していきます。

住宅ローンの団信に疾病保障をセットする目的は、住宅ローンを返済中に大きな病気にかかったり、交通事故などよるケガに備えることです。

一般的な保険で言えば、生命保険に加えて、就業不能保険や医療保険を追加することです。そう考えるとわかりやすいと思います。

つまり、疾病保障は、命に関わるほどではない病気やケガなどでも、所定の条件を満たした時に保険金が支払われる保険で、その保険金を住宅ローンの返済に充当されて返済がされる商品です。

生命には危険は及ばなくとも、病気やケガで困っている時に、住宅ローンの残高を0円にしたり、半分にしたりすることができることで安心感が増すのは言うまでもないでしょう。

疾病保障を利用することで、将来、大きな病気やケガにあって収入が減った時に、住宅ローンの返済に困らずに済む可能性を高められます。

疾病保障を住宅ローン(団信)にセットすることは、安心して住宅ローンを組むための一つの方法です。

ただし、疾病保障を充実させようとすると費用負担が大きくなるので、保険料が発生することが多いため、家計の状況やコストとリスクのバランスを考慮検討することが重要です。

auじぶん銀行について

また、auじぶん銀行は大手銀行と大手通信サービス企業が共同で出資して2008年6月に誕生したネット銀行です。

銀行口座数は2010年5月に100万、2015年に200万、2020年に400万、2022年には500万、2024年には600万を突破し、その後も順調に利用者を増やしています。

住宅ローン融資実行額も2020年9月に1兆円、2022年3月に2兆円、2023年5月に3兆円、2023年10月に3兆5,000億円、2024年3月に4兆円、2024年6月に4兆5,000億円、2024年11月に5兆円を突破しています。このペースはネット銀行の歴史の中で最速ペースで、今も急激な勢いで住宅ローンの利用者を増やしています。

続きを読む

auじぶん銀行の住宅ローンをデメリットまで徹底解説!

この記事を書いた専門家(フィナンシャルプランナー)
遠藤功二(フィナンシャルプランナー)


遠藤功二(えんどう こうじ)

1級FP(1級ファイナンシャルプランニング技能士)

CERTIFIED FINANCIAL PLANNER、経営管理専攻修了(MBA)

三菱UFJモルガンスタンレー証券、オーストラリア・ニュージーランド銀行にて延べ1,000人以上の顧客の資産運用アドバイスを担当。 現在は独立系FPとして、投資に限らずライフプランニング、保険、住宅などの幅広い分野で相談、講演、執筆業務に携わる。

インターネットとスマートフォンが普及し、パソコンやスマートフォンで銀行取引を行うのが当たり前の時代になりました。すでに住宅ローンはスマホで申し込むのが当たり前の時代と言えます。
さらに時代は進み、すでにAIを利用した住宅ローン審査も定着しています。そうした時代の流れもあって、今、ネット銀行で住宅ローンを借りる人が急激に増えました。

例えば、auじぶん銀行はメガバンクに匹敵する金額の住宅ローンの新規貸し出しを行っています。

一般的に、店舗を持たないネット銀行は銀行サービスを提供するための店舗費や人件費と言った経費がかかりにくいので、その分、預金やローンの金利を良い条件で提示できるとされています。実際、住宅ローンも、ネット銀行は手数料や金利などの諸条件が対面型の銀行よりも有利な傾向があります。

たしかに、ネット銀行の住宅ローンは、金利やサービスなどの融資条件が有利ですが、ネット銀行の住宅ローンはけっして万能な住宅ローンというわけでありません。どんな住宅ローンにもメリットやデメリットが存在するように、ネット銀行の住宅ローンにもデメリットがあります。

もちろん、ネット銀行の住宅ローンの中でも人気が高いauじぶん銀行の住宅ローンは、様々な住宅ローンの人気ランキングでも上位で、デメリットよりもメリットが上回っていると言えます。実際、住宅ローンの残高も順調に増えていて実際に利用している方が非常に多い住宅ローンです。

それでもデメリットや注意点は必ず存在しています。

この記事では、ネット銀行の中でも比較的人気の高いauじぶん銀行について、デメリットや落とし穴になりそうなポイントを中心に解説したいと思います。こちらのサイトでもより詳しくデメリットを解説しているので合わせて参考にしてください。

続きを読む

auじぶん銀行の住宅ローンでオーバーローンは可能?

低い金利と将来の病気やケガに備えることができる疾病保障サービスに加えて、住宅ローンを借りた後の口座の利便性も高いことから、幅広い利用者から人気を集めているのがauじぶん銀行の住宅ローンです。

この記事では、auじぶん銀行の住宅ローンでいわゆる”オーバーローン”の状態で住宅ローンを借りることができるのかを解説しています

(なお、この記事の中では、オーバーローンという言葉の定義を「マイホームの売買価格・建築価格以上の住宅ローンを借りること」として解説しています。)

※auじぶん銀行の住宅ローンの特徴や最新キャンペーンの実施状況はこちらのページを参考にしてください。

結論として、auじぶん銀行の住宅ローンは実質的にオーバーローンに対応しています。無条件に物件価格を超えた金額を借りられるわけではありませんが、住宅ローンの事務手数料や不動産会社への仲介手数料など、数十万円から数百万円の諸費用を住宅ローンの借入額に含めることが可能なため、最終的に住宅価格以上の金額を借りることができる仕組みになっています。

例えば、auじぶん銀行の住宅ローンでは、家具や家電の購入資金を住宅ローンに含めることは公式には認められていません。個別の交渉次第では認められる可能性もゼロではありませんが、公表されていない以上、家具・家電購入費用を住宅ローンで借りるのは難しいでしょう。一方、「引っ越し費用」や「不動産仲介手数料」、「住宅ローンの融資事務手数料」といった諸費用については、住宅ローンの借入額に含めることができます。

auじぶん銀行の住宅ローンに戸惑いの声!?
auじぶん銀行の住宅ローンへの反応

上の画像は、2025年4月にSNS「X」で話題となったauじぶん銀行の住宅ローン利用者の声を示したものです。auじぶん銀行は以前まで「業界最低水準」の金利で多くの利用者を集めていましたが、最近では周囲の銀行よりも急速に金利を引き上げたため、戸惑いや困惑の声が目立っている様子がわかります。金利引き上げから数か月経過して困惑の声そのものは減ってきていますが、時間の経過と共に利用者が”あきらめた”、”慣れてしまった”と言えそうです。

一方、現在特に注目されているのがSBI新生銀行の住宅ローンです。同銀行は金利の上昇幅を比較的小さく抑えているため、他行と比べて相対的に魅力が増し、関心を集めています。住宅ローンを検討する際は、各銀行の最新動向を常に把握することが大切です。注目度の高い銀行の金利状況や特徴的な商品性は、必ずチェックするようにしましょう。

SBI新生銀行の住宅ローンの最新情報はこちらから

オーバーローンは当たり前の時代に?

”住宅ローンをオーバーローンで借りる”

この言葉をそのまま受け取ると”悪いことをしている”のような印象を受けますが、今の日本の住宅ローン業界においては、不動産会社や銀行に支払う手数料や引っ越し資金、家具や家電のお金も住宅ローンの中に組み込めるのが常識になってきています。

つまり、”銀行が定める条件や資金使途であれば、オーバーローンで住宅ローンを借りるのは普通のこと”です。

様々な銀行が、正式なサービスとして各金融機関が諸費用の借り入れを可能としているぐらいなので、多くの人が住宅価格以上の金利を無意識にオーバーローンの状態で利用しています。

(オーバーローンとは、「住宅の価格(価値)<住宅ローンの借り入れ金額」になることなので、住宅購入や建築費用だけでなく、リフォームや家具・家電の購入費用、登記費用、仲介手数料、消費税等、住宅購入に関連する諸経費を住宅ローンに含んだ時点でオーバーローンです。)

オーバーローンにはメリットもあればデメリットもある

オーバーローンを活用する最大の魅力は、自己資金をほとんど使わずにマイホームを取得できることにあります。住宅購入時の諸費用や引っ越し費用、家具・家電の購入費用までまとめて借りられるため、手元資金を別の目的に温存できるのが大きな利点です。

また、住宅ローンは他のローンより金利が低水準であることが多いため、マイカーローンやリフォームローンなど高金利の借り入れをまとめて一本化することで、毎月の返済負担を抑えられるケースもあります。最近は物価高騰や住宅価格の上昇で自己資金を貯めづらい人が増えており、オーバーローンを利用する層も確実に拡大しています。

一方で、オーバーローンは「借りすぎ」のリスクをはらむのも事実です。住宅価格を超える金額を借り入れる以上、当然返済総額は膨らみ、返済期間が長期化する可能性が高くなります。将来的な金利上昇局面では負担がさらに増す懸念も無視できません。

加えて、融資額が物件の担保評価を超えていると、万一売却する際に売却代金だけでローンを完済できない「オーバーローン状態」に陥るリスクがあります。特に近年は金利が上昇基調にあり、住宅ローンの負担増が現実味を帯びています。こうした背景も踏まえ、資金計画を立てる際は「借りられる額」ではなく「返せる額」に着目することが、オーバーローン活用を成功させるカギと言えるでしょう。

オーバーローンの定義に注意

ここでいう「オーバーローン」は「返済能力以上にローンを借りること」ではありません。あくまでも「マイホームの販売価格以上の住宅ローンを借りる」という意味です。

当サイトでは、仮に住宅販売価格以内だとしても、返済能力をオーバーするような住宅ローンの借り入れはおすすめしていません。また、「住宅販売価格を実際の価格より水増しして銀行に申告して住宅ローンを組む違法なオーバーローンもおすすめしません。

住宅ローンの金利が高い時代は、「住宅ローンを借りるならできるだけ自己資金を用意すべき」という考え方が常識でした。住宅ローンの金利が高いと利息負担が大きくなるので、少しでも住宅ローンの残高が少ない状態にして借りないと、利息も増え、トータルの返済額が大きく増えてしまうことがその理由です。

最近は住宅ローンの金利があがりつつありますが、多くの人が利用している変更金利タイプの住宅ローンの金利は相当低いので、住宅ローンの利息負担は小さくなっていますし、住宅ローン控除のような仕組みも充実しているので、自己資金を全く用意しないで家を買ったりするのは当たり前の時代になりました。それどころか、手数料などの諸費用を住宅ローンに含んで、いわゆる”オーバーローン”で住宅ローンを借りる人もいます。

ただし、金利が低くなったと言っても借りる金額が大きくなれば利息額が増えることに違いはないので、少しでも金利が低い住宅ローンを選ぶことは大切ですし、変動金利で借りる場合は将来の金利上昇も視野に入れておく必要がありますし、借入金額をできるだけ少なくするように努力することも大切なことです。

続きを読む